2022年12月13日
ファレルヌムは、古代ローマで造られていたワインの名前です。古代ローマ人は、ワインの神バッカスからの贈り物だと信じていました。
伝説によると、ワインの神バッカスはマッシコ山(イタリア、カンパニア州)の斜面に変装して現れ、年老いた謙虚な農夫からもてなしを受けたといいます。老いた農夫は質素な身なりにもかかわらず、見知らぬ人を歓迎し、果物や蜂蜜、牛乳を差し出したそうです。当時、この地域ではワインが造られていなかったため、農夫はワインを持っていませんでした。
バッカスは彼の寛大さに感動し、お礼にミルクをワインに変え、人類への贈り物としてモンテ・マッシコの斜面を青々としたブドウ畑に変えました。現在もなお、イタリアにはこの地域でつくられる「ファレルノ・デル・マッシコ」というワインが存在します。
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著者紹介
Ettore Donadeo(エットレ・ドナデオ)
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WSET認定 Level4 Diploma
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Wine Scholar Guild Bourgogne Master-Level
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DWG認定ドイツワイン上級ケナー
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JSA認定 ワインエキスパート
アンコナ、マルケ州、イタリア生まれイタリア育ち。使用言語はイタリア語・英語・フランス語・関西弁。イタリアの大学で日本語学科を専攻。大学時代に1年間日本に交換留学した際に日本文化に魅せられ、卒業後2008年に再来日。日本とイタリアをつなぐ仕事がしたいと思い、ワイン業界へ転身。WSET Level2からワインの勉強を始め2017年にDiplomaを取得。2017年までワイン専門の酒屋で経験を積み、その後キャプランワインアカデミーに入社。