ワインの種類とブドウ品種
ワインが持つ味わいの特長をスタイル別に分類して把握することが、自分でワインを選ぶための大きなヒントとなります。私たちが通常「ワイン」と呼んでいるスティルワインについて、ざっくりとスタイルで分類すると、以下の表のようになります。
この表の中の代表的なブドウ品種について知っていきましょう。
白ワイン | 赤ワイン | ||
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種類 | ブドウ品種 | 種類 | ブドウ品種 |
アロマティック |
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ライトタイプ |
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ノンアロマティック |
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ミディアムタイプ |
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オークタイプ |
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フルタイプ |
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シャルドネ
CHARDONNAY
世界のワイン市場で最も知名度のある白ワイン品種。フランス・ブルゴーニュ地方が原産と言われるが、幅広い気候や土壌に適応し、比較的病気にも強く、収穫量が多い場合であっても、そのまろやかな口当たりを表現できるため、造り手からの人気も高く、栽培地は世界中に広がっている。すべてのシャルドネがオーク風味を持つわけではないが、シャルドネはオークとの相性が良く、フランス産やアメリカ産オークの小樽を使用して発酵・熟成させることが多い(大量生産のシャルドネはすべての製造工程をステンレスタンクで行い、オーク風味はオークチップで付け加えられることが多い)。
- アロマ
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柑橘系、グリーンフルーツ(リンゴ、ナシ、グリーンプラム)、モモ、アプリコット、トロピカルフルーツ(パイナップル、バナナ、マンゴー、イチジク)、バター、クリーム、ヴァニラ、トースト、ヘーゼルナッツ、ハチミツ
- スタイル
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中程度から高い酸味、辛口。
さまざまなスタイルが存在するが、一般的にオーク処理、マロラクティック発酵、澱との接触を経た上質なシャルドネは複雑で重厚感があり、クリーミーな口当たりのリッチなフルボディ。
- 代表的な産地
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フランス・ブルゴーニュ(シャブリ、コート・ド・ボーヌ、マコネ)、カリフォルニア(ロシアン・リヴァー、ソノマ、カーネロス)、チリ(カサブランカ)、アルゼンチン(メンドーサ)、オーストラリア(ヤラ・ヴァレー、アデレイド・ヒルズ、マーガレットリヴァー)、ニュージーランド(ホークスベイ、ギズボーン、マールボロ)、南アフリカ(ウオーカーベイ)
カベルネ・ソーヴィニヨン
CABERNET SAUVIGNON
おそらく世界で最も有名なブドウ品種名で、良質で非常に長い寿命を持つ赤ワインとなる。年を経るごとに複雑なニュアンスが加わっていく熟成能力を備えている。メルロー種とのブレンドは「ボルドーブレンド」として世界中のワイン産地で生産される。
- アロマ
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黒系果実(カシス、黒スグリ、ブラックチェリー、ブラックベリーなど)、草木(ピーマン、ミント、ユーカリ、杉、ハーブ)、コーヒー
- スタイル
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長期熟成に耐えるストラクチャー。品種の特徴が出る強いアロマを持つ。
ボルドーでは必ずといってもよいほど他の品種とブレンドされ、その他の地でもそれぞれの地の品種とブレンドされることが多い。タンニンは多い。
- 代表的な産地
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伝統的地域はフランス・ボルドー 、特にメドックとグラーブ。フランス(南部、南西部)、イタリア、スペイン、東欧(モルドヴァ、ブルガリア、ルーマニア)、レバノン、オーストラリア、ニュージーランド、カリフォルニア、ワシントン、チリ、南アフリカ