2023年7月24日
マメルティーノDOCはシチリアのメッシーナの西側に広がるエリアをカバーしています。この産地では赤ワインと白ワインが生産されています。赤ワインにはネロ・ダヴォラとノチェラ品種が使われ、白ワインにはグリッロ、インゾリア、カタラット品種が用いられます。リゼルバも可能です。
マメルティーノDOCの歴史は古代ローマ帝国に遡ります。この地域のワインは当時最高のイタリアワインの一つとされ、プリニウス氏によるとユリウス・シーザーのお気に入りワインだったということです。ローマ帝国の崩壊後、マメルティーヌムは姿を消し、19世紀に再興されました。
今日では、シーザーが当時どんなスタイルのワインを飲んでいたのか、そして現在のマメルティーノDOCにどれだけ近かったのかを想像するのは非常に難しいですが、伝統は生き続け、今もなお古代から伝わるワインの歴史を繋いでいます。
著者紹介
Ettore Donadeo(エットレ・ドナデオ)
-
WSET認定 Level4 Diploma
-
Wine Scholar Guild Bourgogne Master-Level
-
DWG認定ドイツワイン上級ケナー
-
JSA認定 ワインエキスパート
アンコナ、マルケ州、イタリア生まれイタリア育ち。使用言語はイタリア語・英語・フランス語・関西弁。イタリアの大学で日本語学科を専攻。大学時代に1年間日本に交換留学した際に日本文化に魅せられ、卒業後2008年に再来日。日本とイタリアをつなぐ仕事がしたいと思い、ワイン業界へ転身。WSET Level2からワインの勉強を始め2017年にDiplomaを取得。2017年までワイン専門の酒屋で経験を積み、その後キャプランワインアカデミーに入社。